- 2018.04.04 Wednesday
第七次北海道方面作戦(その5)☆特急「サロベツ2号」
旅行最終日となる3日目は、もう仙台に帰るだけですが、朝5時起き。6時前には稚内駅に着きます。
これから乗る旭川行きの特急「サロベツ2号」の発車時刻は6:36。本来ならそれほど急ぐ必要はないのですが、昨夜、稚内駅の駅員さんに聞いたところによると、サロベツ2号の車両は前日の「宗谷」と同じノースレインボーEXP。下り列車の先頭車両は指定席車ですが、上り列車では自由席車となります。
正直、前日の鹿の事故が引っかかってはいますが、2日連続で鹿にはぶつからないだろうという希望的観測により、先頭車の一番前の席、それも運転士さんが視界をさえぎらない右側の席を狙います。
稚内駅の改札前はまだ無人。切符売り場の前にはお1人いましたが、ともかく改札前に並んでしまいます。
6:20ごろ、ノースレインボーEXPが入線してきました。
改札口とホームを結ぶ通路越しの撮影です。
そして間もなく改札が開くと、先頭を切ってホームへ。勝利を確信しつつ早足でもっとも遠い先頭車をめざします。そして先頭車のドアまであと数メートルのところ… 突然後ろから聞こえてきた駆け足の音。
えっ、と思った瞬間、おじさんに抜かれてしまいました。
「そりゃないよ」と思わず口から出ますが、既に手遅れ。ふむ〜、さっき、切符売り場にいた方ですね。「まぁ、駅には先に来ていた人だから」と、あきらめますが、次善の策である一番前の左側の席に荷物を置いて、「ないよなぁ」と、もう一度思います(笑)
無念の思いをよそに定刻に発車した特急「サロベツ2号」。左手の海と凍った道路に朝の光があたりキラキラと輝いています。
なんてやってる間に最初の停車駅、南稚内でそこそこの数のお客さんを拾うと、稚内の市街地を抜け白い山の中をうねうねと走ります。この辺は左側とはいえ一番前の席の醍醐味です。
今日の天気は曇りベースながらところどころに青空。ただ、下の方には厚い雲がかかっています。今日も利尻はダメかな〜、とあきらめかけた時、前方に朝の光があたった雪山が一瞬視界に入ります。
これは! 右側の開いてる席に速やかに移動。カメラを構えると海の上に浮かぶ利尻がど〜んと見えました。
山頂が雲に隠れていますが、それでも見れないと思っていただけに、これはけっこううれしい(笑)
宗谷本線から利尻が見えるのは南稚内駅と抜海駅の間だけだと思っていたのですが、海越しではありませんが、下沼駅の先まで何度か見ることができました。
こちらは豊富駅と下沼駅の間からの利尻です。というか、行く時も利尻が見える時はこの辺から既に見えていたということですね。
この後も来た道をただ戻ります。何とも芸のない話ではありますが、天北線も羽幌線も無い今、なんともしかたがないところです。といいつつ、羽幌線経由だったら休みがもう1日必要になりますが…
というか、乗りたかったな〜 羽幌線。などと言ってもしょうがないので、せっかくの前方の展望を楽しみます。
歌内駅と天塩中川駅の間。真っ白な雪の道を快走。
車窓を見ていると何となくゆっくりと走っているような気がしますが、運転席のスピードメータを覗くと80km/hぐらい。思ったよりは速いです。平地だと普通に120km/hぐらいで走っていました。
天塩中川駅に停車。ミラーにノースレインボーEXPが映ります。
佐久駅から音威子府駅の手前まで天塩川の流れを右に見て走ります。
音威子府駅を過ぎると雪が一段と深くなり、線路の両脇には雪の壁ができています。奥の方に小さく見えるのは咲来駅です。
こちらは天塩川温泉駅。ホームの短さがよくわかります。
豊清水駅でキハ54系普通列車と交換。ホームからこちらを撮っている方がいますね♪
そして、士別駅では特急「宗谷」と交換。前日の逆パターンです。
和寒駅発車時にぴしっと指差喚呼を決める運転士さん。
自分の席は運転士さんの真後ろになるので、指差喚呼をしているのは判るのですが、なかなか指先が見えない。ということでタイミングを見計らって通路から撮らせてもらいました。
和寒駅を発車すると塩狩峠を登っていきます。
塩狩駅を過ぎると高原の景色が広がります。このあと列車はゆっくりと上川盆地へと降りていきます。
車両変更の影響で数分程度の遅れはありましたが、途中、鹿にぶつかることもなく無事に旭川駅に到着。ここからは同じホームの反対側で待つ特急「ライラック18号」に乗り換えます。
右がここまで乗ってきたキハ183系5200番台ノースレインボーEXP、特急「サロベツ2号」。左がこれから乗る789系特急「ライラック18号」です。
前に来た時は高架化工事の真っ最中でしたが、キレイな駅になりましたね。というか、ホームしか見てませんが…
ライラック18号は席がほぼ埋まるぐらいの乗車率。ギリギリの乗換えなのでもしかしたら座れないかと思ったのですが、なんとか窓際に座ることが出来ました。
あいかわらずの雪景色ですが、宗谷本線沿線と比べると心なしか広々とした印象の車窓が広がります。美唄駅と岩見沢駅の間を走っているとき、車窓にキタキツネを見かけました。線路のすぐそばで写真を撮る余裕はありませんでしたが、たとえ一瞬でも見れてラッキーでした。
で、岩見沢駅で下車。なんぼなんでも行き帰りがすっかり同じ行程では悲しいので、ここから室蘭本線経由で新千歳空港を目指します。
ライラック18号の岩見沢駅到着は11:29で、室蘭本線の普通列車苫小牧行きは12:52。ということで、昼食をとれるのはここしかありません。とりあえず駅の1階にある観光協会を覗いてみると、雉肉料理のパンフがあります。
雉といったら日本の国鳥の雉ですよね。食べていいのか?そんなもん。はなはだ興味があります(爆)
で、観光協会のお兄さんに聞いてみたのですが、食べれる店はけっこう遠いようで、歩いていくのは無理とのこと。残念ですが、あきらめてお勧めの店を聞いてみたら、ちょっと考えて教えてくれたのは近くの洋食屋さん。
昔からある町の洋食屋さんという感じで賑わっていました。メニューのトルキーライスが気になったのですが、気づけばあまり時間がない。早くできるもの、ということで、ハンバーグ定食、おいしくいただきました♪
岩見沢駅に戻ると、間もなく北側からキハ40系2連の苫小牧行きが入線してきました。
ホームの停車中のキハ40と南側から入ってくる721系電車。
室蘭本線の苫小牧〜岩見沢間は、大昔はともかく今やすっかりローカル線。優等列車はなく、普通列車が上り下りあわせて17本の運転。ですが、乗ってみると途中、複線区間があります。単線にしてもいいんじゃないか?と思いますすが、考えてみたら貨物列車はあるんですよね。そのために残ってるんでしょうか? それでもたいした本数ではないと思うけど…
ちなみに今回、岩見沢駅から追分駅まですれ違いはゼロでした。
夕張川の鉄橋です。年代もののトラスが見えます。一見、単線区間にみえますが、この右側に下り線がある複線区間です。
石勝線との乗換駅、追分駅で降りると1番線ホームには既に千歳行きの普通列車、キハ40の単行が停まっていました。左が南千歳行き、右がここまで乗ってきた苫小牧行きです。
駅前をちょっと探索してからこれに乗り込みます。
約15分で南千歳駅に着くと、今回、最後の鉄道となる新千歳空港行きの快速136号に乗り換え。車両は一昨日に乗ったのと同じ721系でした。
あっという間に新千歳空港駅に着いて、あ〜ぁ、いつものことながらあっけない。やっぱり2泊3日では物足りないですね。といっても、しょうがないので、適当にお土産買って、飛行機で帰ります。帰りの天気は… どうなんでしょう? とりあえず上空は完全に“曇り”です(悲)